2017年11月15日にみたのが、アニメ版『打ち上げ花火、下から見るか 横から見るか』！
英語のタイトルは至ってシンプル。
花火。（笑
まあ、それはともかくイギリスのサイトまであるぞ！！
さて映画の方はどうだったか。。。
会場の反応
ロンドンの映画館8か所くらいで上映していたのかな。
自分はロンドンの中心部、Tottenham Court Roadの映画館に行くことにした。仕事の関係上、30分前に到着し、自由席だったからちょっと心配だったが問題なく良い席が取れた。やっぱこっちの人ってあんま並ぶとかしないよなー。
自分の後ろにはVIPが3列あったけどそれも徐々に埋まっていき、映画館スタッフも“完売を予想しているからなるべく詰めて座って下さい”と呼びかけていた。
だけど終わってみると“お金出してみる映画じゃない”、 “良い所はあるが…”、“最悪の映画だった”というような声が様々な国のなまりで聞こえてきた。
自分もこれは評価できない。点数をつけるなら2/5かな。
歌のシーンとか日本人として、とてつもなく恥ずかしかった。いきなりメルヘンとかくさすぎでしょ！なんであんな演出をしたのかが意味不明過ぎた。隣にいた中国人とか歌が2回目に流れた時、舌打ちしてたよ。笑
期待を（悪い意味）で裏切る作品
会場でも『君の名は。』と比べている人が多かった。
予告で“やり直せたら！”とか言っるからしょうがないと思うが、この作品ってタイムリープもじゃないんだよね。毎回世界が微妙に変わっているからやり直しているとは言えない。
どちらかというと並列世界に飛ばされている。ただそれにしては現実ではあり得ない現象も起きてるいる。そういう意味では異次元（願った世界・Ifの世界）に飛ばされているとも解釈できるかもしれない。でもそれだと何故同じような出来事が起きているのかが説明つかない。どちらにしても違和感が半端ない。
移動がどういう仕組みか最後までわからないし、現実とそうでないもののバランスがとてつもなく悪い。完結しないし、どっちつかずの非常に気持ち悪い作品だ。どこの意向かはわからないが、無理矢理いろんな要素を入れ込もうとしたんだね。
タイトル回収もないのは悲しかった。
冒頭を見ながら、“花火”は一瞬の美しい想い出を示していて、“下から見るか、横から見るか”は青春（子供の疑問）を示しているのかなーと思った。それだと“今日だけは一緒にいたい”というなずなの口から数回発せられる一日の強調ゼリフに説明がつく。ただ実際には一日限りで終わる一瞬の美しい青春物語ではない。
繰り返したりしている時点で“一日”という概念から外れてしまう。玉を使った結果で会っているなずなが自分が知っているなずなではないなら尚更だ。最後も玉が壊れて現実に戻されるのかと思いきや、なにやらその世界線・異次元に囚われてしまったようだ。
そういう意味でも一日の強調は意味がないし、その世界で二人は玉が見せたイメージのように幸せに暮らすんだろうと予想されるから儚い感ゼローーーー。感動もゼローーーー。
違和感を感じる作品
この映画をシャフトがやる意味がなかったと思う。シャフトっぽさが全然感じられない！！電車のワンシーンのみかな。3月のライオンみたいな感じの絵っぽいタッチがあれば良かったのに。
これは物語シリーズのキャラにリアルっぽい背景を合わせた感じで、個人的にはこのコンビネーションに違和感があった。これならむしろ他の会社が制作した方が良かったと思う。
声に関しても同じで、絵と声もミスマッチな気がした。人気女優・俳優をアニメに起用するのは話題性のためのみに感じるものの、作品によってはナチュラルだったり、最終的には馴染んだりする。ハウル（キムタク）とか鉄コン筋クリート（蒼井優×二宮）など。でもこの映画は最後まで馴染めなかった。
この二人を使うなら実写にしたほうが全然良かったと思う。（中学生の設定ではなくなってしまうが）そして実はもっというと、人気声優の方も馴染まなかった！やっぱ作りが悪いせいかな？なんか世界観に入り込めないんだよねー。
良かった点
同じシーンだけど角度・視点・態度が違うのは面白かった。
エンディングの曲もありきたりではあるものの、キャッチーで頭に残る。とはいうものの、映画の終わりも微妙だしエンドロールの後に追加映像があるわけでもないから釣り合わない。
結論
大衆向けに作り、大失敗した感じ。“君の名は。”を意識したんだろうと思える点も多い。しかしこちらは感動もなく、意味不明な展開の連続で行きつく場所もない。駄作もいい所で、大衆に“所詮アニメだから”と思われてしまうのが落ち。それは非常に悔しい！！それならむしろアニメではなく実写リメイクにして欲しかった。
この作品を見て不満に思った人は原作を見るべき！1時間もないし、アニメ版より数倍良い！！意味不明の玉とか入れてメルヘンにしてるんじゃねー！！！ってなるの間違いなし。
